頼の言い分
前回の続きです。
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・・・つづく
遼が気づいたこと
嘔吐下痢でデートにいけない「遼」は、双子の兄「頼」にデートの中止を伝えてもらうように頼んだ。
「わかった」と飛び出した頼は夕方になるまで帰ってこなかった。
戻った頼がいうには「小泉さんとデートをした」というではないか。
これには遼も腹をたて、「なんで俺のふりをしたんだよ!」と
詰め寄ります。
頼が言うには・・・
1)自分はちゃんと伝言だけ伝えるつもりで行った
2)行く途中で気づいた。たとえ本当のことを伝えたとしても、「遼」の顔をした男が来たら「自分は遼の双子の兄で・・・」と説明してもわかってもらえない。それどころか「自分とのデートがイヤで訳の分からない断り方してる」って相手が不信感を抱いてしまう。ということに。
3)小泉さんの顔をみたら、楽しみにしてそうだし「一日、遼のふりをして違和感なくデートすることで丸くおさまる」。あとは家に帰って内容を遼に伝えればいい。
だから遼のふりをしてデートをしたんだ。というのが理由。
当時、遼は思った。たしかにそうだ。小泉さんが不信感を抱いてしまうだけの状況から頼は救ってくれたのだ。ありがたい・・・
あとはデートの内容を共有しておけば、明日以降も矛盾なく小泉さんと会うことができる・・・と。
しかし、頼は「キス」をしたことを隠していた。
アヤは遼の話を聞きながら、なるほどそういうことだったのかぁと納得。でも、それならば頼は初対面の私にどうしてキスをしたんだろう??という疑問が頭に浮かぶのでした。
遼は、頼がキスをかくしていた事実からあることがわかりました。
そうです。あのデートの日、頼は小泉さんのことが好きになったということ。
遼は、このことはアヤに言わないようにしようと思うのでした。
・・・次回につづく
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